公簿売買と実測売買の違いを解説!トラブルを回避してスムーズな売却を

基礎知識
公簿売買と実測売買の違いを解説!トラブルを回避してスムーズな売却を 公簿売買と実測売買の違いを解説!トラブルを回避してスムーズな売却を

土地・土地建物(一戸建て)の売買には公簿売買と実測売買という方式があります。しかし、公簿売買をする際にはいくつか気を付けたい注意点があります。
そこでこの記事では、公簿売買とは何か?実測売買とは何が違うか?そして、公簿売買でトラブルにならないための注意点について詳しく解説していきます。

公簿売買と実測売買の違い

はじめに、公簿売買と実測売買という2つの売買の方法について解説していきます。

公簿売買(登記簿売買)とは、土地登記簿の表示面積を基に売買価格を確定する売買方式です。

登記簿に記載されている面積は、過去に測量された面積が基になっています。例えば、それが数十年前の測量を基にしているのであれば、新しく測量した場合にその面積と異なる場合があります。

一方、実測売買とは実測した面積を基に売買価格を確定する売買方式です。つまり、土地を売買する前に測量を実施するため、公簿売買のように「実際の面積と異なる」ということがありません。

そのため、近年では、一般的な不動産売買契約のケースでは、実測売買方式を採用することが一般的となっています。

公簿面積と実測面積は面積が異なるケースが多い!?

公簿面積と実測面積は面積が異なるケースが多い!?

前述したとおり、公簿売買は登記上の面積を基にして、また、実測売買は測量し直した面積を基に売買をおこないます。

しかし、公簿面積と実測面積が異なるケースは意外と多いため、基本的には測量をし直して「売買時の実測面積」を確定した上で売買契約をおこなうことが一般となります。

ただし、公簿面積が実測面積と相違する可能性が低い場合には、公簿売買にて取引を行うケースもあります。

例えば、測量を行ったのが最近であれば、再度実測しても同じ面積になる可能性が高いため、公簿売買による取引を行っても問題がないと判断することもあります。

また、山林などの広大な土地の取引の場合には、実測売買方式とすると売却価格に占める測量費用の割合があまりにも過大(高額)となるため、実務上、公簿売買方式により不動産売買契約をおこなうことあります。

公簿売買によって発生しがちなトラブル

次に、公簿売買において発生しがちなトラブルや、注意点について解説します。

公簿売買においては、公簿面積が実測面積よりも大きい場合、実際の土地面積は小さいにも関わらず、売買価格は公簿面積を基にした価格設定であるため買主は実際の土地価格よりも多く購入金額を支払っていることになります。

例えば、1平米単価が30万円の土地において、公簿面積が100㎡、実測面積は、90㎡の場合、それぞれ土地価格が異なってきます。

・公簿売買の場合:30万円×100㎡=3,000万円

・実測売買の場合:30万円×90㎡=2,700万円

このように、本来は2,700万円の土地を、公簿売買方式を採用したことによって買主は、300万円も多く支払ってしまったこととなります。

また、その逆で、公簿面積が実測面積よりも小さい場合には、公簿面積よりも実際の土地面積は大きいにも関わらず、売買価格は公簿面積を基にした価格設定であるため売主は実際の土地価格よりも少なることでトラブルに発展することがあります。

あくまで、公簿売買方式は、前述したとおり公簿面積が実測面積と相違する可能性が低い場合に採用されることが前提となります。しかし、公簿売買方式では、実測面積と公簿面積に差異があったとしても、公簿面積を基に算定した売買価格を固定して取引を完結させることが一般的となりますのでより注意が必要です。

平成17年3月以前の測量の場合は要注意

公簿売買において注意すべき点は、平成17年3月から施行された改正不動産登記法です。不動産登記法が改正されたことで、土地の分筆(土地をいくつかに分ける)のルールが以下のように変わりました。

・改正前:分筆する土地のみの面積を明らかにすれば良い

・改正後:分筆する土地も残地も面積を明らかにする

例えば、公簿面積100㎡で実測面積90㎡の土地があったとします。この時点では、公簿面積と実測面積の差異は10%です。仮に、この土地を半分(AとB)に分筆するとしたら、法改正前はAの面積だけ測量すれば残地のBは測量しなくても実測図を作成することができました。

つまり、法改正前であれば公簿面積も実測面積も、一見A・Bそれぞれ50㎡になるということです。

土地Aは実際に50㎡なので問題ないですが、土地Bは実際には40㎡となるにもかかわらず、法改正前の規定では、登記簿上の面積は50㎡になってしまうのです。

それを知らずに公簿売買方式で取引をおこなうと、誤差は20%にまで広がり、その誤差はそのまま買主の不利益になってしまいます。

公簿売買でも実測面積との差異把握と境界の確認は必要

公簿売買でも実測面積との差異把握と境界の確認は必要

前項までで、公簿売買と実測売買の違い、そして公簿売買における注意点を解説しました。さらに、公簿売買を行うときには以下のポイントを知っておくことも重要です。

・公簿面積と実測面積の差異を把握する

・境界確認はしっかりと行う

公簿面積と実測面積の差異を把握するためには、専門家である測量士や土地家屋調査士が土地面積を測って確認する必要があります。

また、公簿売買、実測売買のどちらにしても、隣地との境界確認をおこない境界標(杭)の有無や破損していないかどうかの確認は必要です。もし、境界標(杭)が見当らない場合は、専門家による復元が必要となります。

不動産の取引にあたっては、土地面積の把握や境界の確定は非常に重要な作業となりますが、測量の必要性などわからないことがあれば、まずは、不動産仲介会社に相談するとよいでしょう。

まとめ

土地・土地建物(一戸建て)の売却をおこなう場合には、土地の測量をおこない実測面積を把握することが重要です。そして、公簿面積と差異がある場合は、不動産取引の専門家である不動産仲介会社に相談して、スムーズに売却するための対策を講じることをおすすめします。

<監修者>

米中庸裕

土地家屋調査士・行政書士

米中測量登記事務所/MSコンサルタント(株)代表。実際に線が引かれているわけではない土地に、法的に根拠のある境界線を確定すべく、境界線の専門家「土地家屋調査士」として活動中。専門用語を用いず、お客様に100%理解して頂ける説明を心がけています。


北川ワタル

公認会計士・税理士

2001年、公認会計士第二次試験に合格後、大手監査法人、中堅監査法人にて金融商品取引法監査、会社法監査に従事。2012年、株式会社ダーチャコンセプトを設立し独立。「空き家対策の法律・税金と活用法」、「アパート・マンション・民泊 経営をめぐる法律と税務」(三修社)など監修実績多数。

  • ※本コンテンツは公開日時点での法制度に基づいて作成しています。
  • ※実際の取引での法制度の適用可否については、税理士・測量士等にご確認のうえ判断してください。
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