家を売るときは「固定資産税の評価額」も知っておこう 家を売るときは「固定資産税の評価額」も知っておこう
不動産の基礎知識

家を売るときは「固定資産税の評価額」も知っておこう

家を売るときのいちばんの関心ごとは、「いくらで売れるのか」ではないでしょうか?適正価格より安い価格で売り出せば確かに早く処分できますが、後で損をした気持ちになるかもしれません。だからといって、高い価格をつけて売れ残ってしまっても困ります。今回は、家を売るときの値段づけで参考となる「固定資産税の評価額」について解説します。

固定資産税の評価額とは

固定資産税の評価額(以下、評価額)とは、固定資産税などの不動産関連の税を算出するために使う市区町村が決める「土地や家などの価格」です。評価額は市区町村が独自に決めますが、国が定めた固定資産評価基準にしたがって算出されます。

市区町村は評価額をもとにさらに課税標準額を決め、それに税率をかけることで固定資産税などの金額を決定します。そして原則、土地や建物の所有者に1年に1回納税通知書を送付し、その金額を知らせます。

評価額は、土地の場合は「時価×約70%」で算出し、家の場合は、新築時は「請負工事金額の50%から60%に相当する評点数×評点一点あたりの価格」で算出します。「時価」とは実際に売買される金額、という意味です。「請負工事金額」とは家を購入したときの住宅部分の価格のことです。
住宅の評価額は、築年数が経過すると建材などが劣化して価値が下がるとみなされるので、評価額は下がっていきます。土地は時間の経過によって劣化することはないので、評価額は時価でしか変わりません。

土地の価格には、この「固定資産税評価額」と「実際の売買価格(実勢価格または時価)」のほかに「公示価格」と「相続税評価額」もあります。同じ土地にこの4つの異なる価格がつくため、「土地の価格は一物四価」といわれています。
公示価格は国土交通省が決め、相続税評価額は国税庁が決定します。

評価額で家の相場を知る

評価額で家の相場を知る

実際の成約価格(実勢価格)は評価額とは異なるのですが、両者には「連動することが多い」という特徴があります。つまり評価額を知れば、成約価格の相場が推測できるわけです。
評価額は、市区町村から毎年送られてくる固定資産税の納税通知書に記載されています。
自分の家の成約価格は、「大体、評価額×1.4~2倍」になります。したがって自分の家を売るときの値付けも、「評価額×1.4~2倍」の範囲内でつけるとよいでしょう。

先ほどから「連動することが多い」や「大体」といった、あいまいな表現を使って解説していますが、これは実際の売買価格が評価額より大きくズレることがあるからです。

実際の売買価格は売主様(オーナー)と購入希望者が交渉して決めるので、購入希望者が多数現れて競争になれば、売買価格は評価額を大きく上回ることもあります。たとえばブランド化された地域の家では、そうした現象が起きることがあります。
逆に景気が落ち込み、購入希望者をやっと見つけるような状態なら、売買価格が評価額を大きく下回ることもあります。

いずれにせよ、自分の家を売るときの値付けは、評価額だけで決めないほうがいいでしょう。不動産仲介会社に査定を依頼することも忘れないでください。

不動産仲介会社へのリサーチも忘れずに

不動産仲介会社へのリサーチも忘れずに

なぜ評価額に加えて、不動産仲介会社による査定価格が必要なのでしょうか。
それは必ずしも評価額だけが売却適正価格と連動するとは限らないからです。

たとえば不動産の価格は、近隣に総合病院ができる計画や、大企業の本社が移転するというニュースだけで、簡単に影響を受けます。
しかし市区町村は評価額を3年に一度しか評価替えせず、その間の2年間は時点修正(※)で対応しています。つまり、評価額は急騰や急落を反映しづらいのです。

  • ※時点修正:期間中に価格水準の変動があった際に、その間の不動産価格水準の変動率を算出し、それをもとに後から評価額を修正すること。

そのため、売主様が評価額だけで売出価格を決めてしまうと、安すぎたり高すぎたりしてしまうのです。
自分の家の価値が上がっているのにそれを売出価格に反映しないと、「安値で売ってしまった」と後悔することになってしまいます。

不動産仲介会社は、地域の不動産動向に詳しいので、そういった事情を把握しています。
そのため、売主様は売出価格を決める前に、不動産仲介会社に査定してもらったほうがいいのです。
そして1社に依頼するのではなく、複数の不動産仲介会社に査定を依頼することで、より正確に適切な売出価格を算出することができます。

売主様としては査定価格とはいえ高い金額が提示されると嬉しく感じると思いますが、それを信じて買い替えなどの計画をつくってしまうと、実際の成約価格が査定価格を大幅に下回ったときに困った事態が生じます。

そのため、複数の不動産仲介会社に査定を依頼することが重要になるのです。

まとめ

評価額と不動産仲介会社による査定価格の両面から自分の家の相場をつかんでおけば、実際の成約価格に近い価格を把握することができる可能性が高まります。予想売却金額と実際の売却金額の差を少なくすることで、その他の資金計画に及ぼす影響も少なくなるでしょう。
家を売るときは、より多くの情報を集めることが大切なのです。

田井 能久
田井 能久(不動産コンサルタント)
不動産鑑定士として25年のキャリアを持つ。訴訟や調停、並びに相続等の税務申告のための鑑定評価書の作成が得意。 最近はマレーシアを中心としたビザの取得と海外移住のサポートを通して、トータルな資産コンサルティングも展開している。

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