まずは事前知識として「台風に強い家」の特徴について見てみましょう。台風に強い家にはいくつかの特徴があり、住宅の構造によってその強さはことなります。
台風に強い家の住宅構造は「鉄筋コンクリート造」「鉄骨鉄筋コンクリート造」であるとされています。これらの住宅は木造に対して重量があり、一般的に耐久年数が長く、強度に優れているためです。ただし、木造に比べると吸湿性が悪いというデメリットもあります。
木造住宅の強度は、鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートにはやや劣る反面、吸湿性や断熱性に優れています。木造住宅には、夏季高温多湿となる日本の風土に合うというメリットもあるのです。
また、木造であっても「風の巻き上げる力」や「風を受ける力」、「飛散物に耐える力」などを備えた住宅構造であれば、木造であっても台風に対して強さを持っています。
「長期優良住宅」、「住宅性能表示を受けた住宅」などの場合、直接台風の耐性に関する項目はないものの、木造であっても耐久性に優れた家は多いです。「木造だから必ず台風に弱い」と一概にはいえない部分もあります。
次に、台風から家を守るためにできる事前対策について解説します。避難指示が出て避難する場合の持ち物リストについてもご紹介していますので、ぜひ確認してみてください。
上記以外にも鍋やラップ、油性マジックなど「これは持っておきたい」と思うものはリストに入れておくとよいでしょう。
最後に、家が台風の被害を受けてしまった際にやるべきことを解説します。
台風が来ている状態では危険なので絶対にやってはいけません。台風が過ぎ去ったあとに、窓ガラスの割れ等は段ボール等で、屋根の場合はブルーシート等で応急処置をしましょう。
継続して居住できるかどうかの判断もここでします。
判断の方法は、建築会社や建築士に依頼する他、罹災証明の発行を行政に申請する方法があります。
災害対策基本法、第九十条の二の規定により、市町村長は災害の被災者から申請があつたときは、遅滞なく、住家の被害その他当該市町村長が定める種類の被害の状況を調査し、当該災害による被害の程度を証明する書面(罹災証明書)を交付しなければならない。
と定められています。
まずは契約している保険会社へ、できるだけ速やかに連絡を入れます。申請が遅れれば保険金の支給も遅れてしまい結果、修理までの時間もかかってしまうため、後回しにしないことが大切です。
被害状況を撮影した写真や動画は、実際に受けた損害を証明する資料となります。被害状況を報告する際の参考にもなるため、すぐに片づけてしまわず、細かくチェックしながら撮影しておきましょう。
保険請求の為には、修理箇所の写真が必要となります。ご自身で撮影するほか、実際に修理を行う工事施工者に撮影を依頼するのも良いでしょう。
保険会社への手続きと並行して、修理業者へ連絡して損傷個所を修理してもらいます。修理費用をどこまで保険でカバーできるかも、事前に保険会社へ確認するとよいでしょう。
まだ住宅ローンが残っている家が被害を受けた場合、「自然災害債務整理ガイドライン」を利用して金融機関と話し合うことで、住宅ローンの減額や免除が受けられる場合があります。ガイドラインの詳しい内容や最新情報については、政府広報オンラインの情報を参照してください。
債務を背負ったままの再出発は、経済的にも精神的にも負担が大きいものです。そういった場合には「家を売却する」という選択肢もあります。
あまり知られていませんが、実は被災した家でも、条件によっては売却することが可能です。良い条件で売却することができれば、被災後の生活再建の大きな助けとなるでしょう。
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だからこそ、信頼できる不動産仲介会社を見つけるようにしましょう。
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台風による家への被害を最小限にするには、事前準備が最重要となります。しかし、それでも被害に遭ってしまった場合は、住宅ローンの減額・免税制度の利用などのほか、家を売却するといった選択も可能です。
家の売却を検討する場合には、一括査定サービスを利用して複数の会社の査定結果を比較し、信頼のおける不動産仲介会社で少しでも有利な条件で売却しましょう。
土地を売る時のポイントについて詳しく知りたい方は、こちらもお読みください
杉山善昭
宅地建物取引士
宅建士の他、建築士、公認不動産コンサルティングマスター等の有資格者。
不動産業界30年のキャリアを持ち、不動産専門誌掲載、FMラジオ出演多数。
住宅ローン返済不能不動産の任意売却業務や高難易度の不動産売却業務を得意としている。
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