土地の価格ってどう調べるの?計算方法や土地の価格の種類を解説!

基礎知識
土地の価格ってどう調べるの?計算方法や土地の価格の種類を解説! 土地の価格ってどう調べるの?計算方法や土地の価格の種類を解説!

土地の売買を経験することは、人生でそう多くはないかもしれません。よって、うかつに自分の土地を安く売ってしまったり、割高な土地を買ってしまったりしないように注意が必要です。そのためには、土地の価格の調べ方や土地の相場についての知識を深めましょう。今回は、それらを順番に解説します。

土地の価格は4種類ある

土地の実際の売却価格は、売主様と買主様の交渉で決まります。つまり売却交渉に入るまで、実際の売却価格はわからないということです。しかし売主様も買主様も、売買交渉に入る前に資金計画を立てるために土地の「大体の価格」を知っておく必要があります。

土地の大体の価格には、「実勢価格」「公示地価(基準地価)」「相続税評価額(相続税路線価)」「固定資産税評価額(固定資産税路線価)」「不動産鑑定評価額」の5つがあり、それぞれ用途や特徴が異なります。

「実勢価格」は実際の土地の取引価格です。時価なので常に変動します。ある土地について売買が成立し、価格が決まったとき、その価格が最新の実勢価格になります。実勢価格を決めるのは、売主様や買主様、そして市場です。

個人が土地の売買をするときは、この実勢価格が役立ちます。また「5つの土地の価格」には含まれないのですが、不動産仲介会社による査定価格も、個人の土地売買では参考になります。査定価格については後段で解説します。

「公示地価(基準地価)」は行政が調査する土地の価格です。調査対象の土地は、住宅地、商業地、工業地などの用途地域ごとに設定した基準地です。

公示地価は国土交通省が毎年1月1日に調査します。基準地価は都道府県が7月1日時点の価格を調査して9月下旬に公表します。

「相続税評価額(相続税路線価)」は、国税庁が相続税や贈与税を計算するときに使う土地の価格で、課税価格とも言います。相続税評価額は公示地価の8割ほどになります。

相続税路線価とは、相続税評価額のうち路線価方式で算出された土地の価格のことで、国税庁が国内40万カ所の路線価を、公示地価や実勢価格、鑑定評価額などから算出します。同じ通りに面している土地は同じ価格という想定で、道路ごとにその価格を定めているので路線価と言います。

相続税評価額にはもうひとつ、倍率方式による土地の価格もあります。こちらは固定資産税に一定の倍率をかけて算出します。一定の倍率は各税務署が設定します。

相続税評価額は1月1日時点の地価で、毎年8月ごろに公表されます。

「固定資産税評価額(固定資産税路線価)」は市区町村が固定資産税などを算出するときなどに使う土地の価格です。公示地価や相続税評価額が毎年更新されるのに対し、固定資産税評価額は3年に一度更新(評価替え)を行います。

固定資産税評価額は、毎年納税義務者に通知されるほか、市町村が保有する固定資産課税台帳に記載されています。

以上が一般的に言われる土地の4つの価格ですが、もうひとつ「不動産鑑定評価額」というものもあります。それは、不動産鑑定士が鑑定した土地の価格です。不動産鑑定評価額は、国土交通省が定めた不動産鑑定評価基準に沿って、土地の市場での価値を考慮して決めます。

それぞれの土地の価格の調べ方

それぞれの土地の価格の調べ方

一般の人が土地の価格を調べる方法を紹介します。

「実勢価格」は、不動産仲介会社に問い合わせる方法が最も簡単です。またインターネットで調べる場合は、国土交通省のサイト「土地総合情報システム」が便利です(*1)。このサイトにはたとえば「東京都〇〇区、地下鉄〇〇駅徒歩〇分、〇〇平方メートル、〇〇〇〇万円、長方形、前面道路:市道、建ぺい率〇〇%、容積率〇〇%、取引時期〇〇年〇~〇月」といったように、かなり詳しく事例が表示されますので、そこから自分の調べたい土地の価格を推定します。

「公示地価(基準地価)」はマスコミの関心が高く、新聞やテレビで報道されます。公示地価などを調べるには、国土交通省のサイト「標準地・基準地検索システム」が便利です(*2)。

「相続税評価額(相続税路線価)」を調べるには、国税庁のサイト「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」が便利です(*3)。

「固定資産税評価額(固定資産税路線価)」は土地の所有者に届く納税通知書に記載されています。一般の人が固定資産税評価額を調べるには、市区町村役場に出向き、固定資産課税台帳を閲覧する必要があります。

ただし、固定資産税台帳は原則その土地の所有者や借地人でなければならないので、ご自身の土地であってもご本人が確認できる免許書などを持参する必要がありますし、他人の土地なら、その土地の所有者に委任状をもらう必要があります。

「不動産鑑定評価額」を知るには、不動産鑑定士に依頼する必要があります。

(*1)http://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/MainServlet

(*2)http://www.land.mlit.go.jp/landPrice/AriaServlet?MOD=2&TYP=0

(*3)http://www.rosenka.nta.go.jp/

不動産仲介会社に査定を依頼する

不動産仲介会社に査定を依頼する

以上で紹介した以外に、土地のオーナーが不動産仲介会社に自分の土地を査定してもらう査定価格があります。

個人が土地を売る場合、一般的には事前に不動産仲介会社に連絡して、土地を査定してもらいます。不動産仲介会社は上記の価格などを参考にしながら「商品として売れそうな」査定価格を算出します。査定価格は不動産仲介会社によって大きく異なることがあります。

したがって土地のオーナーが適切な査定価格を把握するには、複数の不動産仲介会社に査定を依頼したほうがいいでしょう。複数の不動産仲介会社の査定担当者の説明を聞き、そのなかからオーナー自身が適切な査定価格を選ぶのです。

適切な査定価格を判断するには土地のオーナーも、上記の土地の価格を把握しておいたほうがいいでしょう。

まとめ

「土地の価格は複雑」と感じている人が多いのは、行政で決める価格と不動産仲介会社が決める価格との間に差が生じるからです。土地の売買を検討している方は、それらの違いを知ることで適正価格での取り引きができますし、価格交渉の材料にもなります。

土地を売る時のポイントについて詳しく知りたい方は、こちらもお読みください

<監修者>

田井 能久

不動産コンサルタント

不動産鑑定士として25年のキャリアを持つ。訴訟や調停、並びに相続等の税務申告のための鑑定評価書の作成が得意。最近はマレーシアを中心としたビザの取得と海外移住のサポートを通して、トータルな資産コンサルティングも展開している。

  • ※本コンテンツは公開日時点での法制度に基づいて作成しています。
  • ※実際の取引での法制度の適用可否については、税理士・税務署等にご確認のうえ判断してください。

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