土地の価格が上昇・下降する要因とは 土地の価格が上昇・下降する要因とは
基礎知識

土地の価格が上昇・下降する要因とは

土地を売却するにあたっては、「土地が値上がりしたときに売りたい」または「土地が値下がりする前に売りたい」と思うでしょう。では、土地の価格の変動はどのように把握すればよいのでしょうか。今回は、地価変動の要因を詳しく解説します。

土地の価格は様々な要因で変化する

土地の価格は経済的な問題(アメリカのリーマンショックなど)で下がることもあれば、土地開発(インターチェンジや駅の開発)で上がることもあります。

たとえば人口50万人の市があり、JR駅を中心に商業地と住宅地が形成されていたとします。この市の、JR駅にも総合病院にも市役所にも警察署にもデパートにも銀行支店にも近い土地は高くなります。誰もが便利と感じるので、需要が高まるからです。

またJR駅から離れていても、土地の価格が上昇するケースもあります。これは「セレブの街」というブランドイメージが形成されることで、「いつかはあそこに住みたい」という憧れの街として人気が集まるからです。 具体的なエリアで言えば、江東区豊洲エリアの土地の価格が上昇しています。元々、タワーマンションなどの建築が進んでいた江東区豊洲エリアですが、東京オリンピックの競技会場が集まっていることから、価格の上昇がみられます。

逆に、たとえば大手企業の本社が他所に移転してしまうと、元の本社周辺の土地は価格が急落します。大手企業の社員が住宅を手放すため、土地が余ってしまうからです。 同じ理由で、大学が撤退または閉鎖されると学生たちの住宅が要らなくなるため、アパートやマンションが余るようになり、それにつられて土地の価格も下がります。また学生たちが街からいなくなると活気が失われるので、地域のイメージが下がり、それがさらなる地価の押し下げの要因となることもあります。 企業や大学などの移転の噂が流れただけで地価が下がることもあります。地価は人気に敏感なのです。

これらの土地の価格の変化というのは、誰かの手によってコントロールできるものではなく様々な要因が合わさり変わっていきます。

需要と供給でも土地の価格は変化する

需要と供給でも土地の価格は変化する

土地の人気度は、土地のオーナー(地主または売主様)の売却動向にも左右されます。 そのエリアの土地が欲しい人が増えても、そこに住む土地のオーナーが一向に売却を行わない場合、もしくは売却を渋る場合などは土地の価格が高くなります。 これは需要に供給が追い付いていない状態です。

逆に、今まで出し渋っていた土地を一気に売り始めた時、「なぜ急に売り初めてのか、何か理由があるのではないか」と不安に思われるケースもあり、それに追随して土地の価格も下がっていくケースもあります。

このように土地の価格は需要と供給、あるいはブランド人気などの様々な要素から決まるのです。

そもそも土地の価格とは

そもそも土地の価格とは

ひと口に土地の価格といっても、さまざまな種類があります。つまり、1つ(1筆、1区画)の土地に対し、さまざまな機関がさまざまな価格をつけているのです。ここでは5種類の土地の価格を紹介します。

ひとつめは「公示地価(基準地価)」で、これは国土交通省が毎年1月1日に調査して3月下旬に公表します。公示地価はある地点の土地の価格を「1平方メートル当たり○万円」と表記するのですが、この価格で売買できるわけではありません。

2つめの土地の価格は「実勢価格」です。これは不動産の買主様と売主様との間で「この価格で契約します」と決まった金額です。

3つめの土地の価格は「相続税評価額(相続税路線価)」です。これは固定資産税や贈与税を計算する際に使われる金額です。倍率方式と路線価方式の2つの算出方法があり、実際の土地の価格の8割ほどになりますが、あくまでも相続時に使われるものになるため、不動産売買で使われることはありません。

4つめの土地の価格は「固定資産税評価額(固定資産税路線価)」です。これは政府が定めた「固定資産評価基準」に基づいて、各市区町村が個別に定めている金額です。 その土地の面積がどれくらいなのか、形状は、道路への接し方など、土地によって評価額が異なります。

5つ目の土地の価格は「不動産鑑定評価額」です。これは不動産鑑定士が鑑定したその土地の価格になり、国土交通省が作成した「不動産評価基準」に従って算出されます。

このように、地価に種類があるのは、地価が土地売買のときに使われるだけでなく、税金の算出に使ったり、企業の財産の評価に使われたりするからです。 たとえば、地主が広大な土地を売却して、その土地とその土地の周囲の土地の価格が暴落したとします。そのときの実際の売買価格を税金の算出や企業の財産評価に使ってしまったら「売買に不適切な価格」になってしまいます。 したがって「より安定した価格」である公示価格や路線価などを設定する必要があるのです。

まとめ

かつて「土地神話」という言葉がありました。これは「日本は国土が狭いうえにどんどん経済成長するから土地が必要になる。だから土地の価格は値上がりすることはあっても、下落することはない」という意味で使われていました。 しかしバブルが崩壊し、土地神話も崩れ、地価は下落の一途をたどりました。

ただその地価も、最近は安定してきています。したがって土地の売買を検討している個人や一般消費者は、実際の売買価格を注視していると思います。 そして「要するにうちの土地はいくらで売れるのか」「結局その土地はいくらで買うことができるのか」を知るには、実際の売買価格でなければなりません。 しかし、土地の売買では売主様と買主様が価格交渉をします。そのとき双方ともに公示価格や路線価を知っていなければ、相手が提示した額が高いのか安いのか判断できません。 そのため、近く土地の売買をする方は、公示価格などを調べたり、不動産仲介会社から情報を集めたりしたほうがいいでしょう。

<監修者>
小林弘司
不動産コンサルタント/不動産投資アドバイザー
東京生まれ、東京育ち。海外取引メインの商社マン、外資系マーケティング、ライセンス会社などを経て、現在は東京都内にビル、マンション、アパート、コインパーキングなど複数保有する不動産ビジネスのオーナー経営者(創業者)。ネイティヴによる英語スクールの共同経営者、地元の区の「ビジネス相談員」、企業顧問なども行う。

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