マンション売却、それは商品を売る行為です。買ってくれる人(買主様)は当然お客様であり、内覧は「商品を手に取って確かめてもらう場」といえます。
また、内覧に訪れる購入希望者はすでにマンションの間取りや立地、価格などの諸条件に好感を持っているケースがほとんどです。内覧を希望する理由としては、
・広告では分からない細かな状態を確認したい
・気になる部分があったため実際に確認したい
・前向きに検討しているが他の検討物件もあるため、比較検討した上で購入を決定したい
・前向きに検討しているため居住イメージが湧けば購入したい
といったものが考えられます。
したがって、マンションオーナーである売主様は、内覧に訪れる方へおもてなしの心をもって接し、「購入したい」という気持ちを最大限に高める工夫が必要です。「お客様に見てもらう」ことを前提に、注意するべき具体的なポイントを次で見ていきましょう。
内覧準備では、徹底的に室内の掃除を行いましょう。第一印象の元となりやすい玄関をはじめ、掃除するべき場所は以下のように多岐にわたります。
・廊下
・リビング
・水回り(キッチン、浴室、トイレ、洗面など)
・バルコニー
・窓
・収納スペース など
これら室内の箇所は、内覧時期を迎えるまでに掃除を完了させましょう。
特に住みながら売却する場合、生活感や汚れが目立ちやすいため注意してください。内覧時の印象を下げかねないクロスや床の染み、窓サッシのカビなどがあれば、プロの清掃業者へ清掃を依頼するのも良いでしょう。
内覧を成功させるポイントとしては「室内になにもないほうが良い」です。家具などが少ないと空間が広くなり、購入希望者への印象は良くなります。
また、購入希望者は、押入れやクローゼットなどの収納スペースも確認することが多いため、できるだけすっきりと見えるよう整理整頓しておくことがおすすめです。荷物が多く雑多に見えてしまう場合、月極のレンタル倉庫やトランクルームを利用して、一時的に荷物を移しておくのも売却活動時期(内覧実施時期)のおすすめのテクニックです。
このほか、エントランスやマンション敷地内など共用部分の汚れが目に付く場合、建物管理会社へ相談してみましょう。可能なかぎり購入希望者の印象を良くできるよう工夫することが大切です。
キッチン、浴室、トイレの水回りは清潔感が重要視されやすいものの、住みながらの売却ではどうしても「生活感」が出てしまいがちです。水回りの生活感は購入希望者にとってマイナスイメージになる可能性が高いため、水回りの清掃は念入りに行いましょう。各水回りで注意するべき掃除ポイントは以下の通りです。
・蛇口の錆、水垢
・シンクの傷、水垢
・排水口の臭い、汚れ
・蛇口の水垢
・鏡の水垢
・床やドアパッキンのカビ
・排水口の臭い、汚れ
・便座内の汚れ
・鏡の水垢
・手洗いの汚れ、水垢
・クロスや床の汚れ
・換気扇のホコリ、汚れ
これらの場所は購入希望者の目につきやすい場所です。
また、洗剤類や掃除道具類も生活感が出やすいため、内覧時は一時的にでも収納しておくことがおすすめです。室内の状態によっては内覧の印象があまり良くないと感じられる場合、上述のようにプロの清掃業者に依頼するのもひとつの方法です。
室内のニオイや湿気など目に見えない印象にも意識を向けて、購入希望者が「住みたい」と思えるような工夫をしましょう。
マンション売却の内覧を成功させるための掃除のポイントについてまとめてまいりました。
内覧時にはお客様をおもてなしの気持ちでお迎えし、買主様の購買意欲を高められるよう工夫することが必要です。居住中のマンションを売りに出す場合、室内の片付けには限度がありますが、トランクルームなど外部のサービスを利用することで内覧時の印象をアップさせることも可能です。
建物管理会社への相談や清掃業者の利用を視野に入れ、購入希望者の気持ちを引き寄せられる工夫ができれば、内覧・マンション売却を成功に収められるでしょう。
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田井 能久
不動産コンサルタント
不動産鑑定士として25年のキャリアを持つ。訴訟や調停、並びに相続等の税務申告のための鑑定評価書の作成が得意。 最近はマレーシアを中心としたビザの取得と海外移住のサポートを通して、トータルな資産コンサルティングも展開している。
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