【売却に必要な書類解説】マンションの権利証(権利書)はありますか? 【売却に必要な書類解説】マンションの権利証(権利書)はありますか?
基礎知識

【売却に必要な書類解説】マンションの権利証(権利書)はありますか?

権利証は、マンションを売却するときに必要な書類の1つです。
しかし、「権利証(権利書)は家の中にあるはずだけど、そのほかの重要書類に混ざっていてすぐには確認できない」という方も少なくありません。
今回は、マンションの権利証の役割と必要な場面、万が一紛失した場合の対処方法について解説します。
※本コンテンツは2019年6月時点の法制度に基づいて作成しています。 

そもそも権利証(権利書)とは

権利証は、法務局が管理している書類です。かつて、権利証(権利書、以降本文中では権利証と統一)の正式名称は「登記済権利証」でした。しかし、2005年3月7日以降は順次オンライン対応が完了している法務局では、「登記識別情報」へと変更されているのです。登記済権利証と登記識別情報には以下のような違いがあります。

・登記済権利証

登記申請書に登記済のハンコが押されている書類。

・登記識別情報

アラビア数字と、その他の符号を組み合わせた12桁で構成される符号。登記識別情報通知書へシールにより隠されている状態で印字されています。

従前使用されていた登記済権利証の場合、本人が法務局に出頭して作成しなければなりませんでした。この不便さを解消するために、政府は登記識別情報に切り替えてオンライン申請を可能にしたのです。

登記識別情報は、オンライン申請により発行されるパスワードのような符号で、登記識別情報通知書に印字されています。登記識別情報の部分には、他人に盗み見られることを防ぐため、シールで隠された状態で送られてくるため中を見ることはできません。

このシールは、他人に盗み見られたことがすぐ確認できるよう、貼り直しできない仕組みになっています。一般的に、このシールを貼ったままの状態で保管することが多いです。

改正不動産登記法が2005年3月7日から施行されたことにより、それ以降登記済権利証から登記識別情報への切り替わりが始まりました。2008年7月14日以降は、全国の法務局が登記識別情報を発行できる体制が整いました。そのため、2019年現在では、不動産を取得したときに発行される「権利証」にあたる書類は、登記識別情報へ一本化されています。

マンション売却時には権利証(権利書)が必要になる

マンション売却時には権利証(権利書)が必要になる

権利証は、マンションを売るときに必要な重要書類のうちの1つです。不動産を売却するには、買主様がその不動産を確認するのに必要な書類がいくつもあります。この機会に、以下の書類も確認しておきましょう。紛失している場合の対処法も記載していますので参考にしてください。

マンションを売却するときに必要な書類

No 書類名 内容
01 登記簿謄本(土地と建物) 法務局発行の書類で、所在地・所有者の情報など、土地や建物の権利関係が記載されています。紛失している場合は、法務局で交付することが可能です。(有料)
02 購入時の売買契約書 不動産を購入したときに売主様と交わした契約書。同じものを売主様(あるいは不動産仲介会社・ハウスメーカー)が保管する義務があるため、紛失している場合は売主様へ相談しましょう。
03 重要事項説明書 売買契約書とセットで、その契約に関して説明しておかなければいけない事項をまとめた書類です。ただし、重要事項説明書は売主様に保管義務がありません。紛失して再発行ができない場合は、その旨を次の買主様に伝えることが必要です。
04 家の図面または
仕様書(分譲時のパンフレット)
家やマンションの部屋の間取りや設備など、仕様に関するものすべてが記載されている書類です。購入時に配布されるが、紛失している場合は購入した不動産仲介会社やハウスメーカーに再発行を依頼しましょう。
05 最新の固定資産税通知書または固定資産税評価証明書 売却対象の不動産にかかる固定資産税と都市計画税を明示。所有権移転登記時に登録免許税を計算するときも必要になります。毎年通知されてくる固定資産税通知書があればそれで問題ありません。手元にない場合は、管轄の市区町村役所で固定資産税評価証明書の発行を依頼しましょう。

マンションを売却するのにあると良い書類

No 書類名 内容
01 マンション管理規約、使用細則、維持費関連書類 マンションの売却時にあると良い書類です。管理の実態や維持費がどれくらいかかるかなど、買主様にとっては売買契約を結ぶ前に知りたい情報が記載されています。
02 建築設計図書または
工事記録書
どのように設計・建築されたかが確認できる書類で、マンションや土地を売却する際にあるとベター。必須ではありませんが、将来のリフォーム計画の参考になる書類として買主様側に有益です。
03 耐震診断報告書または
アスベスト使用調査報告書
建物の売買にあるとよい書類ですが必須ではありません。建物の耐震性能や健康被害の可能性があるアスベストを使用しているかなど、買主様側としては購入前に知りたい情報が記載され書類です。

権利証(権利書)を失くしたときの対処法

権利証(権利書)を失くしたときの対処法

権利証を紛失してしまった場合、誰かに盗まれるなどして不正使用される可能性も考えなくてはなりません。通常の紛失に関する場合は、不正登記防止申出や登記識別情報の失効申出制度を活用しましょう。

ただし、不正登記防止申出は3ヶ月ごとに手続きが必要になるため、長期間続けることは現実的ではありません。登記識別情報を紛失しても救済措置はありますので、紛失が一時的なものではない場合は所轄の法務局に登記識別情報の失効申出をしましょう。

なお、権利証を失くしたときの救済措置としては、以下の3つの制度が存在します。

事前通知制度 権利証を示さずに所有権移転登記を進める方法です。権利証がない正当な理由を申し添えて届け出ると、法務局は登記されている住所に対して「事前通知」を郵送します。2週間以内に、本人署名・実印捺印済の「事前通知に基づく申出書」を提出することで移転登記が可能です。
本人確認情報の提供制度 司法書士に依頼して本人確認情報を作成し、移転登記の手続き時に添付する方法です。
公証人による本人確認制度 残金決済前に可能な方法です。公証人役場で本人確認の書類を作成して移転登記の手続き時に添付。

事前通知制度は、追加費用はかかりませんが、手続き完了まで時間がかかる点がデメリットとして挙げられます。司法書士や公証人役場に本人確認書類の作成を依頼する場合は、法務局での手続きは当日で完了します。ただし、費用は必要になり、事前に司法書士や公証人のいる場所へ出向いて面談の必要がある点もデメリットとして挙げられます。

まとめ

権利証(登記済権利証または登記識別情報)は、不動産の売却時に必要となる書類です。もし紛失した場合は、不正登記防止申出や登記識別情報の失効申出制度を活用して、まずは悪用を防止しましょう。その後、事前通知制度など3通りの方法を使って手続きを進める必要があります。またこの機会に、不動産売却時に求められる必要書類があるかどうかも確認しておきましょう。

<監修者>

小林弘司

不動産コンサルタント/不動産投資アドバイザー

東京生まれ、東京育ち。海外取引メインの商社マン、外資系マーケティング、ライセンス会社などを経て、現在は東京都内にビル、マンション、アパート、コインパーキングなど複数保有する不動産ビジネスのオーナー経営者(創業者)です。ネイティヴによる英語スクールの共同経営者、地元の区の「ビジネス相談員」、企業顧問なども行っています。

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