【不動産売却時の税金】このように計算しよう 【不動産売却時の税金】このように計算しよう
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【不動産売却時の税金】このように計算しよう

不動産を売却すると、どのぐらい税金がかかるのか気になる方もいるのではないでしょうか。しかし、いざ不動産売却時の税金について計算しようと思っても、不動産業界独特の専門用語が並ぶと、「不動産の税金は難しい!」と感じてしまう方も少なくありません。不動産売却時の税金について、具体的な金額を知りたいという方のために、今回は、できる限り分かりやすい形で、不動産売却にかかる税金の計算方法を解説します。
※実際の取引での税法上の適用の可否については、税理士・税務署等にご確認のうえ判断してください。

最低限必要な専門用語を押さえておこう

最低限必要な専門用語を押さえておこう

不動産売却における税金に関しては、まず次の4つの言葉「譲渡所得」「譲渡収入金額」「取得費」「譲渡費用」を覚えておいてください。

譲渡所得とは、不動産などの資産を売却して得られる金額(譲渡収入金額)から、その不動産取得時にかかった費用と売却する際にかかった費用を経費として引いた後の金額の名称です。譲渡所得は分離課税での課税対象であり、所得税(2037年までは復興特別所得税も)と住民税が課せられます。課税譲渡所得額は、以下の計算式で算出可能です。

・課税譲渡所得額=譲渡収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額

譲渡する物件を所有していた期間が、譲渡した年の1月1日時点で5年以内か5年を超えるかで税率は異なり、5年以内の場合を短期譲渡所得、5年超の場合を長期譲渡所得と呼びます。
また、2037年までの間は、復興特別所得税(所得税×2.1%)も上乗せされます。それぞれの税率は以下のとおりです。

・短期譲渡所得:所得税30%、復興特別所得税 0.63% 住民税9% = 合計39.64%
・長期譲渡所得:所得税15%、復興特別所得税 0.315% 住民税5% = 合計20.315%

さらに、長期譲渡所得は、マイホームを売却する場合に限り、譲渡した年の1月1日時点で所有期間が土地建物共に10年を超えている場合、以下の軽減税率が適用されます。

・長期譲渡所得が6,000万円以下の部分
所得税10%+復興特別所得税 0.21%+住民税4%=合計14.21%

・長期譲渡所得が6,000万円超の部分
所得税15%+復興特別所得税 0.315%+住民税5%=合計19.315%

譲渡収入金額とは、不動産を売却したときに得た収入金額のことで、経費や特別控除額を差し引きする前の値です。取得費は、売却する不動産を購入した際にかかった費用です。譲渡収入金額から経費としてマイナスできる費用のことで、計上する金額をできる限り多くすることで節税ができます。

取得費となるもので主な費用は、不動産を購入した代金と不動産仲介会社に支払った仲介手数料です。土地代金はそのまま計上できますが、建物購入代金に関しては現在までの経過年数で減価償却を計算して、現在の価値を算出して取得費とします。登録免許税や印紙税といった取得時にかかる税金も計上可能です。

その他にも建物を建てるために土地を整地した場合の費用や、購入に際して測量が必要だった場合は測量費なども取得費に算入できます。あまりにも昔に相続や購入をしたため、購入金額も分からない場合は、概算として不動産の譲渡収入金額の5%を取得費として計上可能です。

譲渡費用は、不動産の売却時にかかった費用です。大きな金額になるものとしては、不動産仲介会社に支払った仲介手数料があります。その他、借主がいる場合の立退料や、売却時に測量が必要だった場合には測量費など、売却に際して必要な金額を洗い出して経費として計上可能です。

不動産売却時の税金を計算では、これら4つの専門用語が何を意味するかを知らないと正しく算出できません。ここまでの説明で出てきた税金の算出式を利用して、具体的な計算方法を説明します。

【こう計算します1】特別控除は「税金を安くしてもらえる仕組み」

【こう計算します1】特別控除は「税金を安くしてもらえる仕組み」

不動産を売却したときの計算方法には、税金を安くしてもらえる仕組みがあります。それを特別控除といいます。「控除」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、簡単にいえば「税金を安くしてもらえる仕組み」です。

特別控除は、マイホームを売る場合や相続した空き家で一定の要件を満たすものを売却した場合に適用され、譲渡収入金額から最大3,000万円を差し引くことができます。つまりその分、所得税などが少なくなることとなります。被相続人から譲り受けた空き家の特別控除については、2021年12月31日までに売却することが条件です。

どちらも、一定の条件が定められているため、国税庁のサイトで条件に当てはまるかどうかを確認して、特別控除が適用可能かどうかを確認しましょう。

参考:国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm

参考:国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm

例として、3年間居住していたマンションを5,000万円で売却したとしましょう。取得費は250万円、譲渡費用は500万円あったと仮定します。税金の計算は以下で可能です。

1.譲渡所得の計算

譲渡収入金額5,000万円-(取得費250万円+譲渡費用500万円)-特別控除3,000万円=1,250万円

2.支払う税額の計算

1,250万円×39.64%=495万5,000円

もし居住年数が5年以上なら、税額は1,250万円×20.315%=253万9,375円と、半額以下になります。マイホームとして居住期間が10年以上ある場合は、さらに税金は安くなり、1,250万円×14.21%=177万6,250円となる計算です。

【こう計算します2】所得税と復興特別所得税と住民税

別の計算方法として、所得税と復興特別所得税と住民税にわけて計算してみましょう。先述の例と同様、マイホームとして住んでいたマンションの譲渡所得は1,250万円だったとします。それぞれの税率と税額は以下のとおりです。

居住年数 3年(短期) 5年以上(長期) 10年以上(軽減特例)
所得税率 30% 15% 10%
税額 375万円 187万5,000円 125万円
復興特別所得税率 0.63% 0.315% 0.21%
税額 7万8,750円 3万9,375円 2万6,250円
住民税率 9% 5% 4%
税額 112万5,000円 62万5,000円 50万円
各税額合計 495万3,750円 253万9,375円 177万6,250円

このように、売却するマンションの利用実態や所有年数などによって、売却時に支払う税額は大きく異なります。とくにマイホームを売却する際は、さまざまな軽減措置が受けられますので、計算する際は税率を確認しましょう。

まとめ

不動産売却時に支払わなければならない主な税金は、所得税、復興特別所得税(2037年まで)住民税です。売却する不動産がマイホームの場合や所有年数によって、それぞれの税率は大きく異なります。所有年数が5年以上、マイホームの場合はさらに10年以上の場合に軽減税率が適用されます。

また、マイホームの売却、被相続人の居住家屋の売却(2021年12月31日まで)には、3,000万円の特別控除が利用可能です。本来の税率と軽減される税率を確認して、不動産売却時に支払うべき税額を把握しましょう。

<監修者>
松本佳之
税理士・公認会計士・行政書士

1980年兵庫県に生まれる。2001年公認会計士二次試験合格。2002年関西学院大学商学部卒業、朝日監査法人(現あずさ監査法人)入所。2005年公認会計士三次試験合格、公認会計士登録。2007年税理士登録後独立し、北浜総合会計事務所を開設。監査法人勤務時代は企業公開部門に所属し、さまざまな実績を重ねる。

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