不動産を売って売却益が出ると5種類の税金がかかる? 不動産を売って売却益が出ると5種類の税金がかかる?
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不動産を売って売却益が出ると5種類の税金がかかる?

不動産を売却して利益が出た場合は、その利益に対して税金がかかります。税金は最大で5種類あり、支払いのタイミングは確定申告あるいは不動産の登記や売買契約などです。5種類の税金の内容は、所得税、復興特別所得税、住民税、印紙税、登録免許税となります。
不動産を売却しても、たくさん税金がかかると売るのをためらってしまう人もいるかもしれません。しかし、税金の中には一定の条件を満たすと軽減措置や特別控除で減税されるものや、後から戻ってくる税金もあります。本記事では、5種類の税金について、支払いのタイミングや軽減措置の内容、戻ってくる税金について解説します。
※実際の取引での税法上の適用の可否については、税理士・税務署等にご確認のうえ判断してください。

不動産売却の税その1:所得税とは

不動産売却の税その1:所得税とは

所得税は、不動産売却においてもっとも高額になる可能性がある税金です。ただ、取得費や譲渡費用が成約価格を上回れば0円になる可能性もあります。また、マイホームを売却する場合は、特別控除が受けられる可能性がありますので念頭に置いておきましょう。

具体的には、マイホームを住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却した場合で一定の要件を満たすときは、譲渡所得から3,000万円の特別控除を受けることができ、その分、所得税が少なくなります。

所得税は、不動産を売却した年の翌年の2月16日から3月15日までの間に確定申告をおこない、所得税を計算して納付します。所得税には、軽減措置がいろいろあるため、状況によっては税金の負担が軽くなります。基本的な所得税の計算方法と、軽減税率を以下のようにまとめました。

【課税対象の譲渡所得の計算方法】

不動産を売却した代金から経費を引いて、課税対象譲渡所得を計算します。

・課税対象譲渡所得額=不動産を売却した価格-(取得費+譲渡費用)-特別控除額(該当する場合)

取得費は、対象の不動産を取得したときにかかった費用です。主なものとしては、その不動産を購入した価格から建物代金の減価償却費をマイナスした価格、購入時に支払った仲介手数料などです。取得費が、不明な場合には、概算として不動産を売却した代金の5%を組み入れることもできます。

譲渡費用は、物件を売却したときにかかった費用で、もっとも高い費用としては仲介手数料が挙げられます。測量費や立退料など、売却時に必要となったその他の費用も譲渡費用として算入可能です。

特別控除は、以下の場合に3,000万円を課税対象譲渡取得額から控除できる制度です。以下のケースが相当します。

・マイホームを売ったとき(詳しい諸条件は国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例」で確認)

・2019年12月31日までに相続・生前贈与などで引き継いだ空き家を売ったとき(詳しい諸条件は国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」で確認)

【各種条件の所得税】

課税対象の譲渡所得額が明確になれば、後は売却物件の条件によって、以下の所得税率で計算します。

・所有して5年以内の所得税率は30%(短期譲渡所得)

・所有して5年超の所得税率は15%(長期譲渡所得)

・マイホームとして10年超住んで、課税対象譲渡所得額が6,000万円以下の場合、所得税率は10%(マイホーム軽減税率の特例)

・マイホームとして10年超住んで、課税対象譲渡所得額が6,000万円超の場合、所得税率は6,000万円までは10%、残りの部分は15%(マイホーム軽減税率の特例)

10年以上住んでいるマイホームを売却する場合、所得税の負担はかなり低くなります。

不動産売却の税その2:復興特別所得税とは

所得税と復興特別所得税と住民税を合わせて「譲渡所得税」と総称することがあります。復興特別所得税は、2037年までの期間限定で課せられる所得税で、所得税額の2.1%が加算される税金です。

税率としては比較的低いのですが、対象になる譲渡所得が大きいと、それなりに高額となります。まだしばらくは徴収される税金ですので、計算する際は忘れないようにしましょう。

不動産売却の税その3:住民税とは

不動産売却の税その3:住民税とは

住民税は、都道府県と市区町村の収入になります。確定申告をすると、役所から住民税納付書が送られています。住民税の税率は以下のとおりです。

・所有して5年以内の住民税率は9%(短期譲渡所得)

・所有して5年超の住民税率は5%(長期譲渡所得)

・マイホームとして10年超住んで、課税対象譲渡所得額が6,000万円以下の場合、住民税率は4%(マイホーム軽減税率の特例)

・マイホームとして10年超住んで、課税対象譲渡所得額が6,000万円超の場合、住民税率は、6,000万円までは4%、残りの部分は5%(マイホーム軽減税率の特例)

不動産売却の税その4:印紙税とは

不動産売却では不動産売買契約書を作成します。これは、課税文書と呼ばれ「税金がかかる文書」なのです。文書に課せられる税金は、収入印紙という「切手のようなもの」を買うことで納付します。印紙は契約書に貼りますので、このタイミングで支払います。

詳しい税額は、国税庁の「No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで」(不動産売買契約書は第1号文書)および「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」で確認してください。

不動産売却の税その5:登録免許税とは

不動産売却では、所有権保存登記や所有権移転登記などをおこないます。登録免許税は、それらの登記をおこなうときに発生する税金です。登録免除税で計算する不動産の価額は、その不動産が存在する地方自治体が管轄している固定資産台帳に書かれています。

毎年固定資産税を払っていれば、通知書に書かれているのでそちらを確認しましょう。詳しい税額については、国税庁の「No.7191 登録免許税の税額表」で確認してください。

不動産売却で「戻ってくる税金」とは?

「納付すべき税」を5種類紹介しましたが、「戻ってくる税」もあります。売主様が負担した固定資産税と都市計画税は、売買の際に買主様から一部が戻ってきます。固定資産税と都市計画税は、その年の1月1日時点の所有者へ、4~5月ごろに納付書が送付されるのが一般的です。

そのため、事前に売主様が支払ってしまっているケースも少なくありません。そこで、実際に不動産を引き渡した日以降の分を日割り計算して、買主様から売主様に支払い精算するというのが不動産業界の慣例となっています。

この日割り計算ですが、1月1日起点の暦年計算と4月1日起点の年度計算の2通りあるので、売買契約書にどのように書かれているか確認しましょう。

まとめ

不動産を売却して利益が出た場合、かかってくる税金は所得税、復興特別所得税、住民税、印紙税、登録免許税の5種類です。所得税・住民税・印紙税については、売却物件の状態や所有期間などによって軽減措置や特別控除があります。

マンションの売却を考えている場合は、軽減措置や特別控除が受けられるかどうかを確認しておきましょう。とくにマイホームを売却する場合は、所有期間が長いとかなり軽減措置が受けられます。

「売却益にかかる税金が心配」という方は、まず売りたいマンションが現在どれくらいの価値があるかを確認してみましょう。さらに、本サイトの不動産一括査定サービスを利用して「売却益がどのぐらい発生する可能性があるか」について確認すると安心です。

<監修者>

松本佳之

税理士・公認会計士・行政書士

1980年兵庫県に生まれる。2001年公認会計士二次試験合格。2002年関西学院大学商学部卒業、朝日監査法人(現あずさ監査法人)入所。2005年公認会計士三次試験合格、公認会計士登録。2007年税理士登録後独立し、北浜総合会計事務所を開設。監査法人勤務時代は企業公開部門に所属し、さまざまな実績を重ねる。

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