投資用マンションを適切な価格で売却する方法とは?売却時期の見極め方から査定方法、税金周りまで解説

売却・査定
投資用マンションを適切な価格で売却する方法とは?売却時期の見極め方から査定方法、税金周りまで解説

「投資用マンション、今売ったらいくらになるだろう?」と気になっていませんか。
投資用マンションの売りどきは、市場の動向や経営状況など、さまざまな要素によって変わるため、「いつ売却するか」で迷われているかもしれません。
そこで今回は、投資用マンションを売却しようと考えている方に、「売却するタイミングの見極め方」や「投資用マンションの売却方法」「売却後にかかる税金」について解説します。

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投資用マンションの売却時期の見極め方

投資用マンションの売却時期の見極め方

投資用マンションの売却時期を考えるうえで大切な6つのタイミングについて解説します。

家賃収入が購入金額を超えたタイミング

投資用マンションの運用で得た家賃収入が、購入金額を超えたタイミングは売りどきかもしれません。

例えば、1,000万円でマンションを購入し、月額10万円の家賃で賃貸していた場合を想定します。このケースでは、100ヶ月(8年4ヶ月)を超えると「購入金額<家賃収入」となり、このタイミングで売却すれば、それまで手にした家賃収入と売却代金の合計額が手元に残ります。

ただし、実際には固定資産税や火災保険などの経費、管理費や修繕積立金などを支払っているため、売却金額によっては「それほど儲からなかった…」ということもあり得ます。所有している中古マンションがいくらで売れそうか、相場をこまめにチェックしておくことが大切です。

売却想定額が購入金額を超えたタイミング

購入金額以上の価格で売却できるタイミングは、売りどきのひとつといえるでしょう。しかし、投資用マンションの場合、人気のあるエリアにあるマンションや、ブランド価値が高いマンションを除いて、購入時よりも高く売却できるケースは少ないのが実情です。また、マンションは築年数が経過すればするほど、不動産の価値が低下していく傾向があります。マンション市況が堅調で、想定より高く売却できるのであれば、早めに売却を決断するといいかもしれません。

損失が積み上がってきたタイミング

不動産投資における理想の姿は、安定した利益が継続している状態です。しかし、「空室が長く続いて入居者が決まらない」「家賃相場が下落してしまった」「設備の不具合で修繕費がかさんでいる」などさまざまな理由で、想定していたような利益を手にできない場合があります。その場合には、損失がさらに拡大する前に「損切り」することも大切です。

まとまったお金が必要になったタイミング

ライフスタイルの変化や事業の立ち上げなど、まとまったお金が必要になったときは売却するタイミングです。「もう少し保有していればプラスになったかもしれない…」というケースがあるかもしれませんが、個々の都合や資金計画に支障をきたす場合は仕方がありません。売却をスムーズに進めるため、手厚いサポートやフォローのある不動産仲介会社へ相談してみましょう。

マンションの所有期間が5年を超えたタイミング

不動産の所有期間が5年を超えると、譲渡所得にかかる所得税率が低くなり、税金の負担を大きく軽減させることができます。所有期間が5年に近づいてきたら、税金の負担を考えつつ、売却のタイミングを見計らっていきましょう。

このとき、譲渡所得税に関する所有期間(年数)は、「物件を売却した年の1月1日時点で5年を超えるかどうか」で判断します。
例えば、2020年3月に投資用マンションを購入し、2025年4月に売却をした場合、実際の所有期間は5年を超えますが、不動産の譲渡所得税を計算する際には「4年」(2025年1月1日の時点では購入から5年が経過していないため)になります。

また、税率については次のように定められています。
所有期間が5年以下の税率:短期譲渡所得
39.63%(所得税30%+住民税9%+復興特別所得税0.63%)
所有期間が5年超の税率:長期譲渡所得
20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)

入居者が埋まったタイミング

投資用マンションの売却では、「住人がいるかどうか」が売りやすさに影響を与えることがあります。特に「空室が埋まったばかり」であれば、買主は購入してからすぐに家賃収入が得られ、空室の心配をしなくて済みます。買主には大きなメリットになることから、スムーズな売却が期待できるでしょう。

なお、上記のように、入居者を引き継ぐかたちで売却した不動産は「オーナーチェンジ物件」と呼ばれ、以下の記事でも詳しく解説しています。
関連記事:オーナーチェンジ物件の売却方法を解説!査定方法や注意点は?

投資用マンションと住宅用マンションは査定方法が異なる

投資用マンションと住宅用マンションは査定方法が異なる

投資用マンションと住宅用マンションでは、査定方法が異なります。どのような違いがあるのか見ていきましょう。

投資用マンション査定の「収益還元法」とは

収益還元法とは、「その不動産にどれほどの利益が見込めるのか」という収益性をもとに行う査定方法のことです。

収益還元法では、次のいずれかの方法で算定されます。

直接還元法

直接還元法とは、1年間の純利益を還元利回りで割った金額を資産価値とする方法です。
純利益とは、収益から管理費などの経費を除いた金額のことです。
また、還元利回りとは、その不動産を所有した場合にどれほどの利益が得られるのかを算出した数値をいいます。この数値は、条件が似ている不動産の平均的な利回りを参考にして決めます。

〈直接還元法の計算方法〉
1年間の純利益 ÷ 還元利回り
(例)1年間の純利益が100万円、還元利回りを5%と仮定する場合
100万円 ÷ 5% = 2,000万円
上記から、資産価値は2,000万円と算出できます。

DCF法

DCF法とは、その不動産が将来生み出す価値(利息や利益)を現在の価値に変換し、資産価値を算定する方法です。
例えば、年間150万円の家賃収入を得られる投資用マンションを5年後に1,300万円で売却する場合、このマンションの価値は単純計算(150万円×5年+1,300万円)で2,050万円となります。
しかし実際には、5年の間に家賃設定が変わるなどのリスクがあります。
こうした未来の価値変動のリスクを数値で調整するのがDCF法の特徴です。
未来の価値に対して設定する割引率により不動産の資産価値が変動するため、DCF法の計算はやや複雑となります。
「投資用マンションの査定価格を自分でも算定したい」という方は、不動産仲介会社へ相談のうえ、専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。

住宅用マンション査定の「取引事例比較法」とは

取引事例比較法とは、その不動産エリアにおける取引事例(どのような条件の物件がいくらで売れているのか)のうち、査定対象の不動産と似た条件を持つデータをもとに資産価値を算定する方法のことです。
取引事例比較法では、データとして扱うのに相応しくない取引事例(相場を無視した事例、査定を行う不動産と時期的なズレがある事例など)を査定に反映させることはありません。
地域的な要因や個別の要因など成約価格以外の要素を考慮し、対象エリア内での標準的な資産価値を算定します。
ただし、扱うデータにより、算定される資産価値に差が生じるため、査定の依頼先によって査定価格に違いが出てきます。

投資用マンションの査定には専門知識が必要となることも多いです。
適正な資産価値を知りたいのであれば、投資用マンションについて豊富な売却実績を持つ不動産仲介会社への相談をおすすめします。

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投資用マンションの売却までの流れ

投資用マンションの売却までの流れ

投資用マンション売却の流れは、一般的なマンション売却の流れとほぼ同じです。
ここからは、投資用マンションを売却する際の手順について解説します。

1.マンションの管理会社へ売却を検討している旨を伝える

投資用マンションを売却する際は、「管理組合員の資格喪失届の提出」と「管理費・修繕費の精算」を行う必要があります。
投資用マンションの売却を検討し始めたら、まずはマンションの管理会社へ連絡を入れ、売却を予定している旨を伝えましょう。
いつ頃の売却を想定しているか伝えると、必要な手続きを管理会社からアナウンスしてもらえる可能性があり、各手続きをスムーズに進めやすくなります。
必要書類の提出などに日数がかかることも考慮して、売却を検討し始めたらなるべく早い段階で連絡を入れるようにしましょう。

2.不動産仲介会社へ査定を依頼する

「投資用マンションの相場調査」と「売却を依頼する不動産仲介会社の選定」のために、不動産仲介会社へ査定を依頼します。
査定依頼を行う段階では、不動産仲介会社の手腕や信頼性を把握することが難しいため、まずは複数の不動産仲介会社へ査定を依頼してみましょう。
査定時は売却理由や希望を聞かれるので、投資用マンションの売却にあたり、どのような条件を希望するかを明確にしておくといいでしょう。

〈売主から不動産仲介会社へ伝える希望条件の例〉

  • 3ヶ月以内に売りたい
  • できるだけ早く売りたい
  • できるだけ相場に近い価格で売りたい
  • できるだけ赤字を増やさずに売りたい
  • 利益がいちばん大きくなる方法で売りたい など

複数の不動産仲介会社に依頼することで、適正な相場を把握できますし、相性のいい不動産仲介会社を選定しやすくなるでしょう。

3.不動産仲介会社と媒介契約を締結

仲介を依頼する不動産仲介会社が決まったら、媒介契約を結びます。媒介契約は、「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の中から売主の希望で決定します。
媒介契約時は、契約内容(売却活動の内容、仲介手数料など)に不安や疑問点がないか確認し、了承のうえサインしましょう。

4.不動産仲介会社とともに売却活動を行う

投資用マンションの売却活動は、一般的なマンションの売却活動と同様の流れで進めます。
ただし、入居者がいる投資用マンションを売却する場合は、基本的に室内の修繕やリフォーム、内覧対応といったステップはありません。
オーナーチェンジ物件として売却を進める場合には、内覧を行わないことから、物件の詳細な情報(修繕歴や付帯設備など)が分かる書類を用意します。
売却活動中に必要な書類や資料については、不動産仲介会社のサポートを受けながら適宜用意していきます。

5.買主が見つかったら譲渡の準備を進める

買主が見つかり、売買契約の条件を双方が合意したら、売買契約を締結します。売買契約締結後は、不動産売買契約書に記載の条件に従い、投資用マンションを引き渡して売却は完了です。
投資用マンションを売却して得た利益には税金がかかるため、売却の翌年に確定申告を行いましょう。

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投資用マンションを売却する際にかかる税金とは

投資用マンションを売却する際にかかる税金とは

投資用マンションを売却する際にかかる税金は、一般的なマンション売却時にかかる税金の計算方法と変わりません。
ただし、「マイホームを売却した際に使える特別控除が適用されない」などの違いがある点については注意が必要です。

譲渡所得税

投資用マンションを売却して得た譲渡所得に課税される税金です。
譲渡所得とは、投資用マンションを売却した金額(成約価格)から、取得費(購入にかかった費用)や譲渡費用(売却にかかった仲介手数料などの諸費用)を差し引いた金額のことです。

譲渡所得金額 = 成約価格 -(取得費+譲渡費用)

譲渡所得税の金額は、譲渡所得に譲渡所得税の税率をかけて算定されます。
譲渡所得税額 = 譲渡所得金額 × 譲渡所得税(短期譲渡所得39.63%・長期譲渡所得20.315%)

印紙税

不動産売買契約書の作成にかかる税金です。
不動産売買契約書に記載の成約価格に応じ、規定の額面の収入印紙を貼付・消印することで納税します。
投資用マンションの売却でかかる印紙税額は、以下のとおりです。

〈不動産売買契約書に貼付する印紙税額〉

契約金額 税額
(1通または1冊につき)
軽減税率適用後の税額
10万円を超え50万円以下 400円 200円
50万円を超え100万円以下 1,000円 500円
100万円を超え500万円以下 2,000円 1,000円
500万円を超え1,000万円以下 1万円 5,000円
1,000万円を超え5,000万円以下 2万円 1万円
5,000万円を超え1億円以下 6万円 3万円
1億円を超え5億円以下 10万円 6万円
5億円を超え10億円以下 20万円 16万円
10億円を超え50億円以下 40万円 32万円
50億円を超えるもの 60万円 48万円

※平成26年4月1日から令和9年3月31日までの間に作成される不動産売買契約書には印紙税の軽減税率が適用されます

参照元:
No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで|国税庁
不動産売買契約書の印紙税の軽減措置|国税庁

登録免許税

登録免許税とは、登記申請にかかる税金のことです。
売却した投資用マンションに抵当権が設定されていた場合(住宅ローンが残っていた場合)、ローン完済後に抵当権抹消登記を行う必要があり、不動産1件の申請につき1,000円の登録免許税が発生します(なお、土地・建物はそれぞれ1件として扱われます)。

投資用マンションの売却で使える特例

投資用マンションを売却する際に活用できる税金の特例は、以下の2種類です。

長期譲渡所得の課税の特例

前述のように、所有期間が5年を超える不動産を売却すると、譲渡所得税に軽減税率が適用されます。
所有期間が5年を超える投資用マンションの譲渡所得税率(長期譲渡所得20.315%)は、所有期間が5年に満たない物件を売った場合(短期譲渡所得39.63%)と比べて、19.315%もの差があります。

特定事業用資産の買換えの特例

投資用マンションを売却した年の前年、または翌年に、ほかの投資用不動産を購入する際に活用できる特例です。一定の条件を満たして本特例の適用を受けられる場合、投資用マンションを売って得た譲渡所得金額の一部を将来に繰り越すことが可能です。これにより、売却後にかかる譲渡所得税額を抑えられます。(譲渡益が非課税となるわけではありません)

投資用のマンションは、事業用資産の扱いを受けるため、一般的な住宅用のマンションとは受けられる特例が異なります。
投資用マンションの売却後にかかる税金をできるかぎり抑えたい方は、不動産売却のプロへ相談することをおすすめします。

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まとめ

投資用マンションの売却理由はさまざまです。どのタイミングで売りに出すのか、それぞれの都合や目的にあわせて検討していきましょう。

また、投資用マンションは一般的な住宅用マンションとは異なる方法で資産価値が算定されるため、きちんと相場を把握したうえで売却計画を立てることが重要です。この機会にすまいValueへ査定を依頼し、所有する投資用マンションが現在どれくらいの価値があるのか、チェックするところから始めてみてはいかがでしょうか。

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<監修者>

斎藤 勇

ファイナンシャルプランナー/宅地建物取引士

保険や貯蓄、住宅ローンなど、お金にまつわる疑問や悩みごとの相談に応じている。不動産取引では不動産投資を通じて得た豊富な取引経験をもとに、売り手と買い手、貸し手と借り手、それぞれの立場でアドバイスを実施。趣味はマリンスポーツ。モットーは「常に感謝の気持ちを忘れずに」。

  • ※本コンテンツは公開日時点での法制度に基づいて作成しています。
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