家付きの土地を売却する際、更地にするケースがありますが、その費用がどの程度かかるのか把握していない方がほとんどです。また、売却にあたって更地にする判断基準もよくわからないという方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、古家や空き家を解体し更地にする際の費用の相場や、家付き土地を更地にして売り出すメリットとデメリットについて解説します。
古屋を解体する際の解体費用に関しては、その建物の
などを考慮して決定されるのが一般的です。
古屋を木造住宅と仮定した場合の解体費用は、鉄筋コンクリート造の住宅よりも安く、延床面積で1坪3万円~5万円ほどが相場といわれています。
ただし、建物の立地条件として、重機や大型トラックなどが入れない細道などに古屋があると、追加費用が発生する可能性があるので注意が必要です。塀やカーポート、庭木などがある古屋の場合も同様で、さらにそれらの撤去費用が必要になり、相場の2倍以上の費用がかかる可能性もあります。そのため、実績があり、信頼のおける解体業者を選ぶことが重要です。
押さえておきたいのは、古屋を解体する際に自治体の補助金が受けられることです。補助の条件・内容は、「昭和56年5月末以前に建築された建物であること」「上限が50万円」など自治体によって異なります。空き家解体の補助金制度を設けていない自治体もあることから、事前に確認するようにしましょう。
更地にしてから土地を売却する場合、どんなメリットとデメリットがあるのか確認しておきましょう。
まずメリットは主に以下の2つです。
日本は新築住宅が人気で、土地を購入し新築一戸建てを検討する割合が多いため、古家付き土地より更地のほうが、買い手がつきやすい傾向があるのは大きなメリットです。
また、売却した不動産に見えない欠陥を発見したとき、補修費用を求められたり、場合によっては解約や損害賠償請求をされたりするなど、建物の契約不適合責任を問われる可能性がありますが、更地であればこのリスクを減らすことができます。
一方、デメリットは主に以下の3つです。
更地にするための解体費用は売主負担であるなど、さまざまなデメリットがあります。
メリットとデメリットの双方をよく理解した上で、更地にするかどうかを判断することが大切です。迷った場合には、専門家である不動産仲介会社に相談しながら売却活動を進めましょう。
更地にしてから売却するかどうか、まずは自分自身でじっくりと検討し判断してみましょう。その上で不動産仲介会社に相談すると話がよりスムーズです。
判断基準については、以下のポイントを参考にしてみてください。
以上の点を踏まえながら、まずは時間をかけて検討し、その上で判断するようにしましょう。
家付きの土地を更地にしてから売却するかどうかは、費用面はもちろんのこと、メリットとデメリットも踏まえながら検討することが大切です。最終的に更地にして売り出すべきかの判断は、プロである不動産仲介会社にじっくりと時間をかけて相談してから決断をするようにしましょう。
土地を売る時のポイントについて詳しく知りたい方は、こちらもお読みください。
斎藤 勇
ファイナンシャルプランナー・宅地建物取引士
保険や貯蓄、住宅ローンなど、お金にまつわる疑問や悩みごとの相談に応じている。不動産取引では不動産投資を通じて得た豊富な取引経験をもとに、売り手と買い手、貸し手と借り手、それぞれの立場でアドバイスを実施。趣味はマリンスポーツ。モットーは「常に感謝の気持ちを忘れずに」。
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